
経済環境や産業構造の急速な変化の中、私達の生活意識は『物中心』から「心」や「精神面」の充実を求めるようになり、「自然への回復」・「心の充足」・「環境やエコロジーへの関心」など『精神的なもの』へと価値観が移行しつつあります。
地球規模の環境破壊がクローズアップされ、環境に負担を掛けない商品や生活を模索する傾向が広がっています。
又、建築の中でも、大規模開発やスクラップアンドビルドというやり方が考え直され、優良で次世代まで有効な建物が求められ、これまであまり取り上げられる事のなかった快適性や景観・環境の保護が強く求められるようになりました。
更に、長引く不況の中、構造改革による公共事業の削減により、新規の公営住宅の着工は激減し、低価格家賃住宅が供給できず、民間に頼らざるを得なくなっている現状があります。
国土交通省でも、平成11年7月に『民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律』が、民間資本による公共施設整備の新たな手法、いわゆるPFI( Private Finance Initiave )の促進を図る目的で制定されました。
これに、以前から特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律もあり、これらの民間での運用を適切に図ることが大事だと思います。
又、日本経済新聞2002年11月24日掲載記事によると、国土交通省は低層ビルなどに建替える市街地再開発を迅速に進めるための具体策をまとめ、再開発計画を立案しやすくして、2003年度から民間主導の都市再開発を後押しする事になりました。
国土交通省の「住宅生産関連重点施策」によると、供給面では日本の住宅事情は大幅に改善され、住宅数は世帯数を上回っています。その意味では住宅政策を量から質へ転換するのは当然であり、特に新築の賃貸住宅の平均床面積は51.2uと狭く、住宅全体のストックの引き上げが不可欠で、広さだけでなく多様化する居住ニーズに対応した住宅の質の向上が求められています。
21世紀初頭には高齢者世帯が全世帯の1/3を超え、高齢者が安心して住みつづけられる民間等の賃貸住宅が求められるとともに、環境対策の推進が挙げられています。
室内の科学物質による健康への影響の解決、ヒートアイランド現象を押さえる緑化の推進、解体廃棄物リサイクルなど広範囲にわたって対策が行われています。
「住宅」という視点では具体的な事業として『環境共生住宅建設推進事業』が挙げてあり、雨水地下浸透・再利用や気候風土を踏まえた自然エネルギーの活用、自然との共生など地球環境に配慮した住宅の普及を計画しています。
国土交通省は、21世紀に向け「人」を中心に捉えた次の5つのテーマを「住宅政策」の柱にしています。
- 環境共生住宅づくり〜快適で健康的な住まいづくり〜
- ふるさと住宅づくり 〜地域に調和した住まいづくり〜
- アメニティー住宅づくり〜もっと快適に豊かに暮らす住まいづくり〜
- 高齢者・障害者 対応住宅 〜人にやさしい住まいづくり〜
- 21世紀住宅 〜次世紀にゆとりのある住まいづくり〜
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